ボタニカルアートの描き方partⅡ‐光源について‐
2015年 12月 14日
さて、光の当て方を考えると同時に
重要なのは
どのような光を利用するのかということです
大概の場合は家の中に植物を持ち込んで描くことになります
家の中では 窓からの自然光を利用して描きます
夜描く時は 自然光に近いライトを使います
直射日光は当てないでくださいね
コントラストが強すぎると
光の当たるところと陰の差が強すぎます
ふつう光の当たるところは白っぽく光り
当たらないところは陰となり暗くなります
その間の部分が一番固有色が見えるところです
それぞれの部分が必要ですので
光は強すぎず柔らかいほうが良いです
南向きの部屋では太陽光は時間と共に移動しますから
それと同時に物体の影も移動してしまいます
陰が刻々と変化するような状態では
絵は描けませんので
出来れば北側の窓の部屋で描きたいものです
北側の窓は太陽の光は直接入ってこず
色々なところに当たって反射した光が入りますので
陰はあまり移動しません
どうしても南側の部屋しかない場合は
薄いカーテンや半透明のフィルムを窓に貼るなど
光を和らげたり、バウンスさせたりして工夫してみてください
さて、前回の質問
光はどの方向から当てるのが望ましいのか?
考えてみましたか?
前回の写真から
背景色を取り除いてみました
ボタニカルアートは白い紙に描くので
分かりづらい写真ではありますがこのようになるのでしょう
茎の部分を見ると分かりやすいかもしれません
左の写真では丸い筒状の茎の左右に陰があり
中心より少し左にハイライトがあります
真ん中の写真は逆光で殆ど陰なのであまり情報がありません
右の写真は左端にハイライトがあるので
紙の白と同化してしまい
茎のエッジや花のエッジがはっきりしません
右半分が陰になるので陰の部分も多くなります
植物の詳細を表す
光と影・固有色部分のバランスをとる
そして立体的な形がわかるようにと考えると
左手前から光を当てた左の写真が理想的と思われます
あくまでも基本的にはということですので
勿論右から光を当てても問題はありません
基本を理解したうえで
意図的にあるいは実験的に色々とやってみて
そのモチーフに合った魅力的な光の方向を探ってみてください
by Art-de-vivre
| 2015-12-14 10:41