緑の秘密「アート・デザイン部門」
2017年 02月 03日
ミドリ色の絵の具の話の続きです
最近植物画をアクリル絵の具や
ガッシュで描く人が増えています
薄く塗れば透明水彩と似た感覚は得られるのかもしれませんが
やはり植物画には透明水彩のほうがふさわしいと思います
何故なら植物は透けているのです
光を通し中の組織の色が透けて見えます
そして表面は紫外線の影響を受けています
紫外線が多ければ多いほど植物の青味は濃くなります
青い色で紫外線の影響から身を守るためでもあります
それに対して中は薄い黄色い組織で
満たされています
これは虫に見えやすくするための色でもあります
植物全体を見た時に
まずこの黄色味を帯びた色が感じられるはずです
だから私は最初に黄色を下地として塗っているのです
それから表面に見えている青味がかった色を塗ります
下に塗った黄色が透けて見える事が大事です
上に塗った青の発色も良くする効果もあります
そんな風にして透明水彩の
透ける特性は植物を描くには不可欠なのです
by Art-de-vivre
| 2017-02-03 22:46
| ボタニカルアートの描き方